業界裏話

出張診断料の価値あり!?給湯器故障→即交換が良くない理由

投稿日:

リンク広告

出張診断料の価値あり!_給湯器故障→即交換が良くない理由

 

給湯器が故障してしまった際に、一番最初にどこに連絡をするかは極めて重要です。中には「給湯器はもう寿命だと思っていたから、故障内容を調べずに給湯器本体をすぐに交換する」というお客さんも少なくありません。

確かにメーカーサービスを呼んで故障内容を調べるとなると、そこには点検診断料が発生してしまうので、それを考えたら「点検診断料分のお金は新しい給湯器の費用に回したい」と考える人が多いのも納得です。

しかしそのせいで発生してしまう問題点やリスクまで見えている人がいないのも事実と言っていいでしょう。今回は「出張診断料の価値あり!?給湯器故障→即交換が良くない理由」について書いていきます。

スポンサーリンク

アドセンス

メーカーサービスは呼ぶだけで出張診断料がかかる

 

どこかの設備屋さんが「出張料を無料にします」と言いだし、それを真似する業者が多発したため、お客さんの中には「出張料無料は当たり前で、出張料を取ることはあぐらをかいて商売をしている」と考える人も珍しくありません。

私はとあるメーカーのメンテナンス業務を行っていますが、お客さんのお家に伺ったら最低でも出張料はいただきます。出張料は額面で2000円~3000円程度です。

本来は出張点検料で5000円ほどいただくことがほとんどですが、まれに「到着してすぐ供給停止した部品の故障が原因と判明した」などの場合は、お客さんに「もう取れない部品の故障です」と説明して、出張料だけいただいて帰ることも。

 

もちろん給湯器のカバーを開けて実際にどの部品が悪いのか、なぜ部品が取れないのかも説明しますし、お客さんの要望があれば新しい給湯器の説明や工事見積りもお渡しします。弊社で交換作業をさせてもらえるのであれば、この時の出張料は差し引きすることがほとんどです。

しかし実際には、弊社の給湯器販売価格が相場と比べて高いことなどが原因で、給湯器の交換まで結びつくことばかりではありません。その場合、お客さんの中では「出張料を払ってメーカーサービスを呼んだ分、お金が無駄だった」と思う人もいることでしょう。

 

出張料を払ってもメーカーサービスから診断を受けて損をしない理由

 

「メーカーは呼ぶだけでお金がかかる」が販売業者の都合というパターン

「メーカーは呼ぶだけでお金がかかる」という発言には、大きくわけて2つのパターンがあります。1つはお客さん自身が思うこと・感じることです。そしてもう一つは「お客さんに呼ばれた設備屋、水道屋」が発言するパターンです。

例えば、あなたの目の前で「メーカーは呼ぶだけでお金がかかる」と言うのが設備屋さんなどの給湯器販売業者の場合、この発言の裏には「修理して欲しくない」という感情が少なからずあります。なぜならあなたが修理という選択肢を取ってしまったら、この設備屋さんは給湯器が売れないからです。

 

給湯器を修理できるのはメーカーサービスだけと知っているお客さんばかりなら問題ないのですが、多くの人は「給湯器の修理をできる会社はたくさんあって、自分がそれを選べる」と考えている人が少なくありません。これは間違いです。

なので「何が悪いのか、修理したら使えるようになるのか、交換すればいくらになるのか」などを知りたくて業者を手配したのに、その人がメーカーサービスでなければ「何が悪いのか、修理したら使えるようになるのか」などの問題が解決しないことになります。

 

設備屋さんの頭の中には「とにかくウチから給湯器を買って欲しい」という感情があるので、メーカーに話を振って修理になることを恐れています。もちろん「もう部品が取れません」で診断が終わってしまう場合は損をした気持ちになってしまうかもしれませんが、もしそれが簡単な修理で直る不具合だったらどうですか?

いくら給湯器が寿命だと言われても、簡単に直せるなら1回くらい修理してみようかなと考える人は非常に多いです。メーカーサービスを呼ばなければ簡単な修理で済むかどうかも分かりませんが、それでもメーカーサービスを呼んで出張診断料を払うリスクが怖いと思いますか?

 

それって本当に給湯器の寿命?

給湯器の寿命は使用環境にもよりますが大体7年~10年と言われており、10年も使用した給湯器の多くはとうに機器寿命を迎えていることがほとんどです。これは紛れもない事実であり、それを否定するメーカーサービスはいません。

関連記事給湯器の寿命は10年ではなく、7年~10年というのが修理のプロの見解です

 

もし今回、使用してから10年近くになる給湯器が動かなくなってしまった場合、それは本当に給湯器の故障でしょうか?というのも、弊社の元には毎年必ず「給湯器を新しくしたのに動かない」という依頼が寄せられます。

話を聞けば「給湯器が故障して、もう寿命だからということで修理じゃなくて交換したのに、新しい給湯器に交換しても前と同じ症状で止まってしまう」とのこと。中には「新品不良だ!」と怒ってる人もいます。

 

しかし実際には「給湯器を買い替える前に発生していた不具合が実は給湯器の故障じゃなく、給湯器の外側に問題があった」と言うだけの話で、給湯器交換の判断をする前にメーカーサービスの点検を受けていればこのような事態にはならなかった可能性が高いです。

もしこれが「その給湯器外の問題を解決すれば普通に使える」という状況であれば問題ありませんが、中には「外部の問題のせいで給湯器が故障してしまう」というケースもあります。そうなってしまうと新しい給湯器が故障してしまう可能性も出てきてしまうことになり、出張点検料と比べても大きい額の負担を強いられてしまうことになるでしょう。

メーカーサービスの点検を受けていて、その診断が間違っていたせいで給湯器が故障するなどの損失に繋がった場合、メーカーサービスに責任を追及することができます。それは「間違った診断のせいで故障した」という事実もそうですが、出張点検料を支払っているという部分が大きいです。

スポンサーリンク

アドセンス

メーカーサービスも修理に話を持っていきたいんじゃないの?

 

メーカーサービスの立場から「設備屋は買い替えに話を持っていきたい」という話をすると、必ず「そういうメーカーサービスも修理に話を持っていきたいんだろ?」と返ってきます。

私個人の意見ですが、ぶっちゃけお客さんが修理を選ぼうが交換を選ぼうがどちらでもいいです。私に給湯器交換作業を依頼してくれるというのがベストですが、それ以外はお客さんの好きなようにしてもらって構わないというスタンスでいることが多いです。

もし簡単な修理で直る症状だったとしても、必ず「今回ここを直しても、また別の部分がすぐに故障してしまう可能性はある」と言うサービスマンがほとんどでしょう。私自身この説明を毎回していますが、そのリスクを冒しながらも修理して欲しいという感情は持っていません。

 

「修理するのが仕事なんだから、修理してもらえた方が嬉しいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、すぐ壊れる可能性が高いことは理解していますし、実際にそれを説明したところで、やはりすぐに壊れてしまうと少なからず文句を言いたくなるのが人間だと理解しています。

そこで面倒ごとに巻き込まれないためにも決して修理の方向へ流すようなことはせず、お客さんの選びたいように選んでもらうという考えです(すべてのサービスマンがそういう考えかどうかは分かりませんが)。

 

当ブログの過去記事にも書きましたが、意外と「部品が手に入らなくなったら、給湯器の点検にも来てくれなくなった」と不満を漏らすお客さんも少なくありません。根底には「事前に料金説明をしなければ出張診断料を払ってもらえない」とか、「事前に料金説明をすれば『こっちの心配よりも金勘定か?』と言われてしまう」などの事情があります。

メーカーもメーカーサービスも「出張診断料に納得したうえで点検を希望してもらえるなら喜んでお伺いします」という考えです。ただ、出張診断料に納得してくれない人も多いですし、年数が経ってからの給湯器を修理するとトラブルも少なくないので、なるべく修理をさせて欲しいという感情は一切ありません。

関連記事部品が無くなったら修理に来てもらえない理由と修理業者の本音

 

「部品が取れないから修理できない」を防ぐための方法

 

私が普段からお客さんと接していて感じることは「修理なら○○円、交換なら○○円で交換を選んで出張診断料を払わなきゃいけないのはまだ我慢できるけど、『部品がないから修理できません』という結果のために出張診断料は払いたくない」というものです。

私自身、出張点検料を払ってくれないお客さんを山ほど見てきましたが、言葉を選ばずに本音を言うと「出張料が嫌ならその故障した給湯器を持ってウチの会社に来い」ですし、「点検料が嫌なら自分で故障内容を診断して『〇〇の部品交換をしてくれ』という内容で依頼してこい」です。

実際にガスコンロや屋外設置の給湯器なんかは、取り外して持ってくる人もいます。そういう人からは出張料はいただいていません。

 

ちょっと話がそれてしまいましたが、「部品が取れないから修理できない」と言われるのが嫌なら、お客さん自身でそれを調べてもらうのがベストです。

私たちも扱っている給湯器の種類が多く、どの機種のどの部品が取れなくなっているかをすべて把握しているわけではありません。必ず点検前か点検後にパーツリストから部品番号を拾って、まだ部品が供給されるかどうかを調べるという手間が掛かっています。

 

部品はどれくらい保有していますか。

部品はどれくらい保有していますか。

 

これは給湯器メーカーのノーリツにおける、部品保有期間の一覧です。これは給湯器本体そのものの生産が終了してからという意味で、ノーリツの給湯器はBL品が10年、BL品じゃないものが7年となっています。

なので今、お使いの給湯器の型番をネットで検索すると恐らくメーカーのページが最上位に表示されるので、そこで製品が生産されていた時期から逆算するというのが有効です。10年前の機械がまだ現役ということも珍しくないので、それが判明すれば「少なくとも部品が無くて修理できないということはない」ということが分かります。

 

もちろん部品によっては全部の部品が一気に取れなくなるということはなく、「〇〇はまだあるけど△△がもう取れない」というケースになることが多いです。しかし取れない部品がある以上、そんな給湯器を修理することは非常にリスクが高いですし、そもそも壊れやすい部品から手に入りにくくなるということが多いので、その場合はキッパリ諦めるでもいいと思います。

どうしても「故障した部品がまだ取れるなら修理がしたい」というなら、エラー番号を調べてその該当部品がまだ取れるかどうかをメーカーに問い合わせてみるといいでしょう。もちろんエラー番号はあくまで症状の目安になるため、故障部品を特定するものではありません。どうしても故障している部品を知りたいという場合は、自分で何とかするか専門家のプロに点検料を払って診てもらうかしてください。

 

まとめ

「メーカーを呼べばお金がかかる」を理由に、もっと大きなお金がかかるリスクを理解しよう

部品が取れないかどうかは、お客さん自身が時間をかけて調べれば解決する可能性あり

出張料が嫌なら、点検できるメーカーサービスの会社に機械を持ち込めばOK

 

私はメーカーサービスという立ち位置ですが「だから給湯器を交換する前は絶対に点検をしてもらおう!」と当ブログの読者の方を説得する気は一切ありません。ただ、点検希望だったお客さんから点検キャンセルの連絡がきて、その一週間後に「新品の給湯器が動かなくなった」という連絡が来た時は、結構いたたまれない気持ちになります。

もし点検をキャンセルせずにプロに診断してもらっていたら、給湯器外に問題があることが判明し、まだ給湯器を交換する必要が無かったかもしれませんから。

 

個人的には「給湯器故障→即交換」も1つの手段であり、それを判断するのはお客さんだと思っています。ただ、この場合の多くが「料金が発生する」というデメリットばかりが知れ渡っていて「給湯器以外の問題の究明に繋がる」というメリットが知られていないことも問題だとも思っています。

滅多にあることではありませんが、「メーカーを呼ぶとお金がかかる」を言っているのは自分なのか、それとも目の前の給湯器交換業者なのか。その辺りも含めて冷静に検討してみてください。

 

アドセンス

アドセンス

関連記事

-業界裏話

Copyright© プロが教える住宅設備のあれこれ , 2020 All Rights Reserved.