ノーリツ製給湯器のエラーE100|耐震自動消火装置作動

ノーリツ製給湯器のエラー E100 耐震自動消火装置作動

このページではノーリツ製給湯器のE100について、考えられる内容と対策について解説していきます。E100は耐震自動消火装置作動(地震や揺れを検知したときに作動する安全装置)のエラーです。感震装置、感震器と呼ばれたりします。

ここで紹介する事例はあくまで「このような内容であることが考えられる」というものであり、絶対にそうだというわけではありませんのでご了承ください。

目次

ノーリツ製給湯器 E100のエラー内容

E100:耐震自動消火装置作動

耐震自動消火装置とは、地震などが来た状態で燃焼し続けるのは危険なため、地震を検知すると自動的に消化させるための安全装置です。これが作動するとE100が出ます。

揺れの強い地震がきたときはもちろん、給湯器本体に外部からの刺激(何かをぶつけたり等)を与えると作動しますし、振動燃焼で作動する可能性もあります(振動燃焼とは給湯器の燃焼状態が悪く、咳き込んでいるように動作してしまう症状です)。

石油機器限定のエラーで、ガス給湯器には搭載されていません。

E100で考えられる不具合の内容

E100で考えられる不具合の内容 状況別の具体例を紹介
  • 耐震自動消火装置の作動、あるいは故障
  • 水漏れ等による耐震自動消火装置の故障
  • 電装基板の故障

耐震自動消火装置の作動、あるいは故障

耐震自動消火装置は安全装置です。揺れを検知して作動した場合にエラーを出す分には、正常に動作をしていることになるので「エラーが出た=故障」とは限りません。

震度1や震度2程度で作動することはあまりないような気がしますが、地震があったと明確に分かる時にエラー表示しているのであれば問題ないです。このような場合は、一応給湯器の外観や配管に異常がないかどうかを確認して、問題がなければリモコン電源の入り切りでエラーから復帰させてください。

水漏れなどによる耐震自動消火装置の故障

耐震自動消火装置自体が抵抗不良によって壊れていたり、あるいは水漏れなどが起きていてその水が掛かって壊れている場合もE100を出します。耐震自動消火装置はボイラーの底部に搭載されていることが多く、給湯器内のどこかで水が漏れているとその影響を受けやすいです。

また、屋外設置型の給湯器だと経年劣化によって、耐震自動消火装置のコネクタ端子が錆びてしまってエラーを出していることがあります。給湯器の機器寿命・耐用年数は7年~10年ですが、それ以上になっている場合は修理よりも買い替える方向も検討してみてください。

電装基板の故障

安全装置の信号を受け取るのは電装基板ですが、この電装基板が悪いせいで間違ったエラー表示をしている可能性もあります。耐震自動消火装置が壊れているだけの状況よりも高額修理になります。

E100が表示されたときの対処方法

  • 給湯器本体の外観や外部配管に異常がないかどうかを確認する
  • 給湯器リモコンの電源を一旦切ってから再度入れてみる

給湯器本体の外観や外部配管に異常がないかどうかを確認する

E100は地震が来たということを前提に考えるべきエラーなので、まずは給湯器本体の外観や外部配管に問題がないかどうかを確認してください。給湯器本体からの水漏れ、外部配管の破損などがある場合は使用厳禁です。

雪国の場合は、落雪の影響で給湯器本体に衝撃があったときにエラー表示されている可能性があるので、注意深く確認してみることをおすすめします。

給湯器リモコンの電源を一旦切ってから再度入れてみる

給湯器本体の外観に問題がなかった場合は、リモコンの電源を一旦切って再度電源を入れ直してみてください。これで復帰して普通に使用できるようになれば、特に問題ないことがほとんどです(復帰後、燃焼状態に問題がないかどうかの確認はしましょう)。

一旦エラーが消えてもまたE100が表示される場合は、給湯器に何かしらの不具合が生じている可能性があります。燃焼したときに黒煙を出していないか、振動燃焼していないか、異音を出していないか等を確認してください。

E100の修理金額の目安

E100の修理金額の目安 状況別に大まかな概算を紹介
  • 考えられる故障部品:感震器、電装基板
  • 修理参考料金:14,000円~45,000円程度(税込)(出張費:上限3,300円+故障診断料を含む)

耐震自動消火装置のみ交換する場合

耐震自動消火装置だけの故障であれば、かなり安く済む修理です。部品代が1,000円以下、そこに出張料と作業料が加わるので、高くても15,000円程度になります。

ただし安全装置としては非常にシンプルな構造の部品なので、経年劣化以外の理由で耐震自動消火装置だけが悪いというケースはあまりありません。これを交換しても、また次々と別箇所に不具合が出てしまう可能性があるので注意が必要です。

電装基板の交換が必要になる場合

機種によって異なりますが、現行機種の一般的な給湯器(給湯機能+ふろ機能)の電装基板が20,000円程度です。ここに出張料と作業料を加えると、大体35,000円くらいの修理になります。

使用開始から7年以上が経過していて経年劣化によって電装基板が故障してしまった場合は、燃焼状態も良くないことが予想されるので修理よりも交換を検討してみてください。

ノーリツ製給湯器のエラーE100 まとめ

給湯器のエラー100は耐震自動消火装置のエラー
地震があって表示される分には問題なし(外装部、燃焼状態の確認は必須)
水漏れや経年劣化の影響がある場合は、耐震自動消火装置だけの交換では済まないので注意

E100自体は大したことがないエラーで、耐震自動消火装置だけの交換なら給湯器の部品交換でも最安レベルの修理内容です。ただしこの部品だけが悪いというケースがほとんどないので、この部品交換のみで済む場合でも「次々と別箇所が故障してしまうほど、給湯器自体が劣化している」という可能性は残ってしまいます。

たまに「地震も無かったし、燃焼状態も悪くないし、衝撃が加わったような痕跡もないのにE100が表示された」ということもありますが、リモコン電源の入り切りで復帰して正常動作しているのであれば、そのまま使っても問題ないでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

給湯器や暖房機、ガスコンロ、IH、システムバス、システムキッチンなどなど、住宅設備を修理したり取付交換する仕事をしています。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 質問です。
    品名 OTQ-415YS
    バスはINAXのユニットバスです。
    ボイラーを保温状態で誤って風呂の栓がはずれ空の状態なっていることを30分から1時間ほどして気づきました。エラーコードが100と表示されお湯から水になるため、確認すると耐震自動消火装置が作動とのこと。ボイラーのコンセントを一旦外し再度差し込むとブーと異音がします。
    基盤か何かが不具合になったのでしょうか?

    • 松尾さん、コメントありがとうございます。

      エラー100は感震装置で揺れを検知した時のエラーになります。恐らく追い炊き配管内の水が全部出てしまい、ポンプが空回りした振動でエラー100が出てしまったのではないでしょうか。

      コンセントを差し込んでブーと鳴る音は、サーボモータの音だと思います。OTQ-415シリーズはコンセントプラグをいれると水メカが動くような仕組みになっており10秒もすれば静かになるはずです。

      現場を見ないと断言はできませんが、恐らく基盤は関係ないと思います。給湯器のリモコンで電源を入れてみてお湯を出し、一応機械が振動燃焼していないかどうかだけ確認してみてください。

      ちなみにもし追い炊き配管内のお湯が出てしまっていたら、呼び水をしないと追い炊きできずにE-632が出てしまうかもしれません。その場合は取扱説明書をご覧ください。

松尾 司 へ返信する コメントをキャンセル

目次