私は普段から給湯器の修理で色んなお客さんのお家を回っています。
買い替え診断になって給湯器の見積もりを出すこともありますが、さすがにお客さんから「給湯器を買うならどこが1番安いですか?」とは聞かれません。…当然といえば当然ですね。
でもこのようなブログをやっていると、よく「給湯器はどこで買うのが安いんですか?」という質問をいただくことがあるんですよ。
同じものなら少しでも安く買いたいって思うのは自然なことです。
安ければいいという単純なものでもありませんが、少しでも出費を抑えたいと考えるのは、至極当然のことだと思います。
そして、現時点では「安く購入する方法を知っている人だけが得している」という現状もあるんですよね。
というわけで今回は、給湯器はどこで買うのが1番安いのかをズバリ教えちゃいます。
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買うだけならネットが最安
買うだけならネットで買うのが1番安いです…以上!
というのは冗談で、詳しくご説明します。
ネット通販を検索して貰えば一発なんですけど、本体は通販で買うのが1番安いです。
カタログを見てもらうと、給湯器の新品はモノにもよりますが普通に30万~40万とかすることが多いんですね。
でもこれはあくまで定価であって、給湯器の定価ってあってないようなものなので、販売価格となるとそこから3割引き、4割引き…となっていきます。
多分ホームセンターとかでも5割とか普通に値引いてくれるんじゃないかと思いますけど、そういう意味ではネットが最安です。
普段から仕事で給湯器を取り扱っている私のような人間が検索してみても「こんな安く買えるの!?」って驚きますもん。
ちなみにメーカーの名前を背負って修理業務をしている当社の場合は、どんなに値引いても40%前後になることが多く、50%以上値引くことはまずありません。多くは30%~35%引き程度でしょうか。
しかし、地元で色んなお家にチラシを投函するような業者の多くは60%以上の値引きをするところがほとんどだと思いますし、ネットを探せば70%以上値引きをしているところも珍しくないです。
なぜネットで買う人だけじゃないのか
ネットがお得という情報が浸透していない
これだけ情報化社会と言われる世の中になって、一家に一台のパソコンは当たり前、国民の多くがスマホを持っているというような時代になっても、まだネットに対する胡散臭さは残っているようです。
そもそも私自身、お客さん相手に見積もりを出している以上、直接「ネットで買えば安いですよ」とは言いませんし、それはどの設備屋も一緒なんですよね。
つまり、ネットで買うのが安いという情報を多くの人が知らないだけという単純な問題でもあるんです。
これは給湯器に限った話ではなく、この記事をご覧になっているみなさんにも似たようなことがあるのではないでしょうか?
例えば農家の方なら、一般の人よりも安く野菜を仕入れる方法に詳しいと思いますし…。
裏技と呼べるほどのものではないにしても、一般の人が広く知らないようなことでも「知っている人だけが得をすること」というのは意外と多く、そんなことだらけの世の中と言っても過言ではありません。
ただし給湯器の場合は買って終わりではなく、それを使えるように取り付けなければならないため、後述している幾つかの理由によって「そもそもネットで購入するというのが難しい」と判断するユーザーも多いのではないかと思います。
何の機械を買えばいいのかわからない
今使っている給湯器を新しいものに買い替えたいとなった時に、多くの場合は同じ機械ではなく後継機種への買い替えというカタチになります。
その時に、果たしてどれだけの人が今使用している機種の後継機種が判断できるのでしょうか。
アルファベットや数字の羅列で意味が分からず、どれが後継機種かの判断ができないという人がほとんどでしょう。
給湯器のカタログを見てもらえばわかりますが、実に色んな機種があって何が何だかサッパリって人が大多数だと思います。
私が見てても「最後に-2って付くやつ、何が違うの?」とかありますし(もちろん、よく見ればわかりますよ!)。
そんな中、安いからという理由だけで「自分がこれまでに使っていた機械と同程度の物なのかどうか」という判断無しでは、購入に踏み切れないというのが多くの人が辿り着く所だと思います。
本体以外にも必要なものがある
例えば煙突とか排気カバーとか可とう管とか、本体以外にも必要な部材は少なくありません。
機種によってはリモコンも別売りだったりするので、それらの情報をイチから調べるとなると、それはもうとんでもない作業です。
以前に「給湯器本体と煙突はこちらで用意するので、取付だけお願いします」という依頼をお客さんからいただいたことがあるのですが、実際に行ってみたらFE式の給湯器にFF式の給排気筒を渡されて「これは取り付けできませんよ」とお話したことがあります。
特にガス給湯器の排気筒というのは選定が簡単ではないので、設備系のノウハウがある人ではないと難しいでしょう。
こういったトラブルを見越して「ウチで用意するのは本体だけなので、本体以外の部材と取付をお願いしたい」と依頼してくるお客さんもいますが、リモコンを用意したらリモコン付きの機種を買っていたとか、そういう細かいトラブルもあるので、業者からはあまり良い顔をされないパターンも少なくありません。
当社の場合は、そのようなトラブルになるのは嫌なので「一旦、お客さんが何を用意して、何を用意していないのか確認する必要がある」ということで、即日取付はお断りすることもありますね。
じゃあ結局、どこで買うのが1番安いのか
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①給湯器本体は通販で購入、取付と必要部材の用意を業者に依頼する
ちょっと手間はかかりますが、恐らくこれが金額的には1番安い方法(住んでる地域に左右されない)だと思います。
ただし給湯器の後継機種を間違ってしまうとアウトですし、このような依頼を受けてくれる業者ばかりではないので注意が必要です。
ちなみに後継機種については、適当な見積もり無料の業者に現調をしてもらって見積もりを出してもらい、そこで選定された機種を買えば問題ないかと思います(ちゃんと今使っている機種と同等のものというリクエストを忘れずに)。
で、後は「機器本体だけ用意したので、必要部材の用意と取付をお願いしたい」と言って、施工業者にお願いするわけですけど、業者によっては「こちらで用意する機器でなければお断りします」というふうに言ってくる業者もいるので、このあたりは注意してください。
それから、以前に給湯器交換の見積書を貰っていたとは言え、もし給湯器本体を自分で用意して取付だけをお願いしたいという場合に、作業料が据え置きになるということはまず無いです。
多くの業者は「給湯器本体からも利益が取れるから、この金額で取り付けます」という作業料を提示しているので、取付だけなら作業料が高くなる場合が多いでしょう。
当社の場合だと、本体も買ってもらえる場合の取付料は4万円~5万円くらいであることが多いですが、取付のみの場合は状況にもよりますが7万円~8万円は貰うことが多いように思います。
②地元大手の都市ガス会社に全部任せる
もしガス給湯器をお使いなのであれば、地元で1番大きいガス会社(都市ガス)に頼むのは、無難に安いと思います。
理由としては、ガス会社はガス給湯器を使ってもらえるだけで利益が生まれるので、機械の取り付けや機器本体の販売価格からそこまで利益を取ることに固執していないような気がするんです。
で、実際にガス会社の出した見積もりを何度か見たことがあるのですが、当社では太刀打ちできないほど安かったです。
「今は石油給湯器を使ってるけど、ガス給湯器に乗り換えたい」という人は、まず第一にこの選択肢を取った方がいいと思いますよ。
それに私の地元のガス会社の施工店はレベルも高く、施工不良はほとんどないので、安くて安心できるという意味ではおすすめです(多分どこの都市ガス会社もそうだと思う)。
③ネットで取付業務を請け負っている施工会社
これも驚くほど安いです。そして私が知る限りでは、給湯器を最安値で購入する方法がコチラです。
細かな費用は現調してからということが多いので、実際に作業料を含めた正確な金額というのは不明ですが、本体からの値引き率がエグいほど安いので、どんなに作業料を取ったとしても絶対に安いと思います。
やっぱ色んな業者の目に触れる可能性があるにも関わらず、ネットで金額を出せるってのはそれに自信があるからなんですよね。あまりにもの安さに「ちゃんと動くんですよね?」って確認したくなるほど。
ただ、私の地元近郊ではこのような業者が存在せず、主たる活動地域が関東圏内や関西圏内に限られていたりするので、住んでいる地域によって利用できるかどうかに左右されてしまうことが多いです。
ちなみに私が知る中での最安値の業者は「いえすと 給湯器交換なら満足度No1の実績 年中無休で即日にも対応」というネット業者です。
給湯器が本体価格から最大82%値引き、最大10年間のW保証付きとなっています。…82%じゃないですよ?82%値引きですよ?
給湯器本体が100万円だったとしても18万円で販売しているということです。そして、それが10年間の保証付きなので、恐らくここより安い業者はないんじゃないかと思います。
デメリットとしては関東エリア・関西エリアでしか活動をしていない業者なので、それ以外にお住まいの方だとここに依頼するという選択肢が生まれないという点ですね。
もし関東エリア・関西エリアにお住まいの方で、給湯器の買い替えや交換を検討しているという人は、公式ページでお住まいの地域がしっかり対応しているかどうかを確認の上、見積もりを依頼してみることをおすすめします。
参考関東エリア・関西エリアで給湯器の交換をするなら「いえすと」が激安!!
業者選びのポイントを簡単に説明
見積もりは複数社から貰うのが鉄則
まず給湯器などの大きな買い物をする場合は、複数社から見積もりをもらうことをおすすめします。
お湯が使えなくて「一刻も早く使いたい!すぐにお湯が使えるなら損をしても構わない!」という人以外は、ちゃんと業者を比べた方がいいです。
その理由として、給湯器の取付作業にかかる費用というのは業者によって大きく変わってきますし、それを実際に施工する人間によっても微妙に変わってきます。
会社ごとに大きく金額が変わることは当然としても、同じ会社の人間でAさんとBさんでも微妙に金額が変わるということは珍しくありません。
参考給湯器の修理や買い替えの見積もりは着手する人によって違うので注意されたし
「どうせ何処も似たような金額でしょ?」と思うなら、騙されたと思って1度複数業者から見積もりを取ってみてください。
当社はメーカーサービスなので、仕事の丁寧さなどには自信がありますが、金額的にはどこよりも高いと思います。
ただし当社から買ってくれるというお客さんに対し「当社は高いですけどいいですか?」とは言いませんし、依頼してくれるなら喜んで取り付けさせていただきます。
…が、取付してから1ヶ月後くらいに「他の業者だと安かった!」というクレームをいただくことも。
書面の見積もりを見比べよう
見積もりを複数社から貰ったら、その内容を比較していきます。ハッキリ言って、金額が安い業者=良い業者とも限りません。
みなさんも手術する時に「手術費用が1円でも安い病院=良い病院」という解釈はしませんよね?
ここで見るのは「何の部材にいくらの費用が発生しているか」という点です。
例えばA社は煙突を計上しているのに、B社は煙突を計上していないとなれば、B社は金額的には安くて当然ということになるのですが、煙突は基本的に交換すべき部分になりますので、この場合に「安いからB社!」と即決してしまうのは正しい判断とは思いません。
値引き金額については大きい方がいいでしょうし、本体価格についても値引き率が高い方がお客さんにとっては嬉しい要素だと思います。
ただしこれはあくまで「同じ給湯器で比較することが重要」なので、見積もりに記載されている本体が同じ物かどうかも確認した方がいいでしょう。
このように、複数社から貰った見積書を見比べることで気付けることは少なくありません。
見積もり書に細かい情報を記載してくれる業者は○
見積書というのは、業者の誠意だと思います。私はお客さんに見積書を依頼されたら、何がいくらでどの程度値引きして…というのを事細かに記載します。
しかし中には「適当な見積書を出してくる業者」というのも少なくありません。適当な見積書を出してくるような業者が、ちゃんとした丁寧な仕事をしてくれると思いますか?
小学校や中学校での算数・数学のテストは「答えが合っていても、途中の計算式が無かったら丸がもらえない」ということも珍しくなかったと思います。
いくら金額(答え)が良くても、途中の式(内容)が怪しい場合は注意が必要です。
実際に「金額を安くするために部材費を削りまくって、使えるものはすべて再利用する」という業者もいますからね。
工事保証を付けてくれる業者は○
給湯器には原則として1年間の保証が付きます。
しかしこれはメーカー保証であり、厳密には「保証される内容と保証されない内容」があります。
参考「保証期間内でも修理料金が発生する場合ってあるの?」に答える
噛み砕いて言うと「原因不明で機械が悪い場合は無償で修理します」という内容なのですが、言い方を変えれば「取り付け方が悪いっていう場合は、修理料金を頂きます」という保証です。
適当な業者は「なんかあったらメーカーに任せよう」ということで、商品保証は付けても工事保証は付けません。
しかし、ここで工事保証も付けてくれる業者というのは「自分の仕事に自信を持っている業者」と考えて間違いないでしょう。
お客さんは「10年間の保証延長を付ける」と聞くと安心してしまいがちですが、商品の保証延長だけでは保証されないケースがいくらでもあります。
できれば「工事保証も付けてくれる業者」が良いでしょう。
ちなみにメーカーサービスの場合だと、施工不良というケースはほとんどありませんが、万が一そうなった場合は料金はいただきません(うちがそうなので、全国的にもそうだと思います)。
そういう保証がしっかりしている分、料金が高いという背景があるということは知っておいてください。
まとめ
ネットを上手に利用するのが最安値への最短距離
都市ガス会社は無難に安い
給湯器などを始めとする家庭用設備の分野では、まだまだネットが胡散臭いと思われているのか、価格が安い割に利用者が少ないのが現状です。
一昔前は通販全般がそうだったんですけどね。今や日用品なんかは通販も当たり前になってきて、ドラッグストアで買うのも通販で買うのも一緒になってしまいましたけど、まだネット給湯器の分野は未開拓なので狙い目だと思います。
もしいい加減な業者だったら、それこそネットでまたボロクソに書かれていると思うので、そういうリスクを背負って看板を掲げているわけですから、真剣に買い替えを検討しているのであればお見積りを貰ってみてもいいかもしれませんね。