給湯器の床置きと壁掛け|それぞれのメリットとデメリット

給湯器の床置きと壁掛け それぞれのメリットとデメリット

給湯器には床置きタイプと壁掛けタイプが存在します。シェア率で言えば壁掛けタイプの方が人気です。

多くの人は給湯器を交換する際、これまでと同じタイプをそのまま採用すると思いますが、中には「壁掛け→床置き」「床置き→壁掛け」の変更を検討する人もいます。床置きタイプと壁掛けタイプにはそれぞれに良い所があるので、何も考えずにこれまでと同じタイプを選択してしまうのでは勿体ないかもしれません。

そこで今回は「給湯器の床置きタイプと壁掛けタイプのメリットとデメリット」をご紹介します。給湯器の交換・買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

ガス給湯器の床置きタイプと壁掛けタイプを比較

人気があるのは圧倒的に壁掛けタイプ

マンションや集合住宅の場合、ほとんどが壁掛けタイプのガス機器です。その理由は壁掛けタイプの方が場所を取らずに設置できるからで、壁掛けタイプだと「ボイラーを壁掛けた下に有効スペースが出来る」のが大きなメリットとなっています。

ガスふろがま、バランス釜は床置きタイプ限定

ガスふろがま、バランス釜

上記画像のような浴室に設置されているタイプのガスふろがま・バランス釜には、床置きタイプしか存在していません。

壁に掛けることができればもう少し浴槽を広くできるのですが、ガスふろがまには循環ポンプが搭載されていないので浴槽の横に設置する必要があります。安くて丈夫なのがメリットなのに、ポンプを搭載して価格が高くなったら意味がないです。

ガスふろがま(壁貫通タイプ)

ちなみにガスふろがまを使用している方で「少しでも大きな浴槽にしたい!」という場合は、壁貫通タイプのガスふろがまを採用することで浴槽を広い物に交換することが可能です。

排気筒(煙突)を使用するタイプのガスふろがまを使用している場合は、ちょっと交換工事が厄介になってしまうかもしれませんが、もし興味があるなら施工店に相談してみてはいかがでしょうか。

壁貫通タイプのガスふろがまは、修理が必要になったときに浴槽を取り外さなければならないので、修理料金が少し高くなる可能性があります。

石油給湯器の床置きタイプと壁掛けタイプを比較

人気やシェア率は半々くらいで大差なし

石油給湯器の場合は、床置きタイプと壁掛けタイプが半々くらいです。統計データは見つけられませんでしたが、私が毎日修理に回っている体感的なものではどちらも半々くらいという印象があります。

壁掛けタイプの方が燃焼音が小さい

壁掛けタイプのメリットはスペースの有効活用ができることに加え、燃焼音が小さいことにあります。石油給湯器の場合、壁掛けタイプは気化式バーナーが採用されていて、床置きタイプのバーナーと比較して燃焼音が格段に小さいです。

お家の中に設置されている給湯器で「燃焼動作に入った時の音が大きくて気になる」という場合は、壁掛けの給湯器に変更することでストレスなく使用できるようになるかもしれません。

セミ貯湯式給湯器は床置きタイプ限定

給湯器の中に貯湯タンクを備えているセミ貯湯式給湯器の場合、床置きタイプしか存在しません(機器内部のタンクにお湯を貯めておくという構造上、機器自体が重くなるため壁に掛けられません)。

こだわりが無ければ壁掛けタイプがおすすめ

こだわりが無ければ壁掛けタイプがおすすめ 修理しやすいのも壁掛けタイプ

どちらが長持ちするとかそういうことは無く、金額的にもそんなに大きな差がないので、個人的には壁掛けタイプがおすすめです。理由としては熱交換器からの水漏れなどで修理をする場合に、サービスマンが一人で作業できる可能性があるのは壁掛けタイプだからです。

お家の中に設置されている床置きタイプの給湯器だと、水漏れの修理時にお家の中を汚してしまう可能性があります。なので多くの場合は、給湯器を取り外してお家の外に運んで作業をするケースが多くなると思いますが、これを一人でやるというのは相当厳しいです。一方で壁掛けタイプは、サービスマンが一人でも熱交換器の作業が出来ます。

もし修理になるという場合、お客さんの予定はもちろんですが我々にも勝手ながらに都合があるので、作業員二名を出せるかどうか等の事情が出てきます(まぁ給湯器の熱交換器からの水漏れなんて10年に1回あるかないかくらいの出来事なので、特に考慮する必要も無いですが)。

あとはスペースを広く使えることと、石油給湯器の場合は燃焼音が小さいことが大きなメリットです。特に大きな不満がない場合はあえて変更しなくてもいいとは思いますが、床置きタイプから壁掛けタイプに変更して快適になったという声は聞こえてくるので、興味のある方は少しくらい検討してみてもいいのではないかと思います。

給湯器の床置きと壁掛け それぞれの特徴 まとめ

どちらが長持ちするかなど、機器寿命には一切関係なし
本体価格にも大差なし
壁掛けタイプの方が省スペースで利用可能
石油給湯器の壁掛けタイプは燃焼音が静か

床置きタイプにするか壁掛けタイプにするかは、そこまで悩むことも無いと思います。多くの場合で、簡単に切り替えることも可能です。個人的には床置きタイプと壁掛けタイプを比較して、どっちかと言ったら壁掛けタイプをおすすめしますが、別にどっちでもいいとも思っています。

もし「洗面所に床置きタイプが設置されていて、場所が狭くて困っている」という場合なら、壁掛けタイプに変更すると快適に生活できるようになるかもしれません。このような場合は給湯器交換のタイミングで、施工業者に相談してみることをおすすめします。

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この記事を書いた人

給湯器や暖房機、ガスコンロ、IH、システムバス、システムキッチンなどなど、住宅設備を修理したり取付交換する仕事をしています。

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