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修理のプロがエコフィールのデメリットについて正直に暴露する

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最近はエコ思考が非常に強くなり、ガス給湯器に至ってはエコジョーズがほとんどです。

しかしながら石油給湯器に関してはまだまだ従来型の人気も高く、私の体感上では2019年の現時点でエコフィールの使用率は半分以下じゃないかと思っています(ガス給湯器に関してはエコジョーズが8割以上という気がします)。

 

なぜここまでエコジョーズとエコフィールに差がついてしまったのでしょうか。その答えはエコフィールのデメリットに隠されていると言っても過言ではありません。

そこで今回は、給湯器の修理をしている私が「エコフィールのデメリット」について、本音を暴露したいと思います。

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エコフィールとは?

まずは簡単に「エコフィールが何なのか」について触れておきます。エコフィールとは、燃費効率を良くした石油給湯器のことです。

同様に燃費効率の良くなったガス給湯器はエコジョーズと呼ばれます。エコキュートと呼ばれるものもありますが、これは厳密にいうと給湯器ではなく全くの別物です。

 

https://www.noritz.co.jp/product/kyutoki/oil/ecofeel/ecolife.html

エコフィールでは、これまでは普通に捨てていた排気をもう一度給湯器内に取り込み、水を温めるのに使用するという仕組みになっています。

そのため従来型では煙突を触ると火傷してしまいますし、排気は200℃近い温度になると言われていますが、エコフィールの排気温度は約60℃となっています。

200℃の排気ガスが60℃になるまでその熱を搾り取っているので、よく言えば従来型よりも少ない燃焼量(少ない石油の消費量)でお湯が作れるということです。

 

 

https://www.noritz.co.jp/product/kyutoki/oil/ecofeel/ecolife.html

では実際にどの程度燃料が節約できるかと言うと、1年間で約7260円お得になるそうです(ノーリツ調べ)。

ちなみにこの試算は、灯油が93円/リットル、4人家族で入水温度は年間を通して18℃という過程で算出されています。…灯油ってこんなに高かったでしたっけ?

これらを踏まえて、以下ではエコフィールのデメリットについて分かりやすく解説していきますね。

 

エコフィールのデメリット

煙突などの部材費が高い

  • OTQ-C4705AY BL:389000円
  • OTQ-4705AY   :387000円

ノーリツ製のエコフィールを例にご説明します。数字の前にアルファベットのCが付くと高効率タイプ(エコタイプ)となります。

本体そのものの価格は随分価格差がなくなって、今では2000円程度の差しかありません(出たての頃はもっと金額差がありましたが、2019年現在は本体価格にそこまで大きな差はありません)。

 

ちなみに上記の例は屋外・据置タイプなのですが、石油給湯器ユーザーの中には屋内タイプを使用している方も多いと思います。そういう方に注意してもらいたいのが「排気筒」です。

実はエコフィールの排気筒は少し特殊で、結露しないような配慮(結露しても大丈夫な工夫)がされているので、従来型の排気筒とは種類が異なります。

従来型の排気筒は2万円弱で買えるのに対し、エコフィール専用の排気筒は3万円ちょっとするのが現状です。一定条件下であれば従来型の排気筒を使用することも可能ですが、洗面所などに設置されている一般的な場合は、エコタイプ専用の排気筒を使用することが多いでしょう。

 

配管が1本増える

エコフィールでは「これまで捨てていた排気の熱を利用してお湯を作る」ということを説明しましたが、これを実現するうえで給湯器から汗のような物(ドレンと呼ばれる液体)がでます。

従来型では発生しなかったこの液体は、給湯器の内部に貯めておくわけにはいかないので、適時排出する必要があるのですが、そのためにはドレン配管と呼ばれるドレンを捨てるための配管を施工しなくてはなりません

 

もし外置きならドレン配管の施工自体は簡単にできる現場が多いですが、凍結防止のためにドレン配管にも凍結予防をする必要がありますし、屋内設置なら床に穴を空けて床下で排水管と連結させるという作業が必要になります。

これらの理由から従来型→従来型に交換するよりも、従来型→エコフィールに交換する方が手間が掛かるので、取付作業料や部材費が多く発生するのが普通です。

関連記事ランニングコスト(燃費)だけに飛びついてエコ給湯器を買うと痛い目に遭う

 

部品点数が多く、メンテナンス費用が高くなる可能性が高い

燃費が良くなったことに付随して、部品の点数が増えてより複雑化しました。給湯器に限らず機械全般に言えることですが、機械は複雑になればなるほどメンテナンスが必要で、壊れやすくなると言えます。

単純に10個の部品しかない機械と20個の部品が付いている機械を比べたら、後者の方が壊れる可能性のある部分は増えていますよね?実際にはこんな単純な話ではありませんが、部品の数が多くなるほど故障する箇所が増えてしまうのも1つの事実です。

 

またエコフィールには中和器と呼ばれる「一定時間の使用で必ずメンテナンスが必要になる部品」が搭載されています。これは先ほど説明したドレンと呼ばれる給湯器の汗に深く関係している部品です。

ドレンは酸性なので、排水管の部材によっては溶かして腐食させてしまう可能性が出てきます。それを防ぐために中性にして排水するという過程が必要になるのですが、そのために搭載されたのが中和器というわけです。

 

中和器は給湯器の燃焼時間に応じて必ず部品交換が必要になる部品で、一般的には5年~8年の間に交換が必要になるケースが多いです。もし給湯器が壊れていなかったとしても、この中和器の交換は必ず必要になる作業と言えるでしょう。

ちなみに中和器の交換費用は部品代、出張料、作業料を含めて2万円くらいです。これで3年分の燃費効率はチャラになるので注意してください。

関連記事ノーリツ製ボイラー(給湯器)のエラー920、930について

 

年間7000円という金額はそこまでお得でもない

こちらの資料は、同じくノーリツのエコジョーズの燃費効率を表した資料です。エコフィールでは約7000円程度だった節約量を遥かに超えて、年間で23000円お得になるという試算が出されています。

こちらにもある程度お得感を出すための演出(あえて料金の高いプロパンガスで算出している等)があるのですが、それにしたってこの金額を見てしまうとエコフィールの節約量はショボいと言わざるを得ません。

ましてこのエコフィールの7000円という数字にしたって、色んな技を駆使してお得に見えるように手を尽くした結果でしょうから、個人的には「10年無故障で初めて元が取れるくらいのレベルでは?」という気がします。

関連記事給湯器修理のプロが「エコジョーズのメリット・デメリット」について分かりやすく説明する

 

まとめ

エコフィールは思っている以上に節約にはならないことの方が多い

自然には優しいが、お財布に優しいのとはまた別の話

結果的に排気ガスの量を減らせるので、自然には優しい作りの給湯器なんだと思います。しかしそれが各家庭の家計にも優しいかと言ったら、それはまた別問題です。

自治体なんかが力を挙げて「エコタイプの給湯器には助成金を出します!」とかやって、本体価格が5万円とか安くなるのであれば面白いと思いますが、現状であればエコフィールにしたところで年間7000円も節約できるとは思えません。

仮に7000円節約できたとしても、その分故障しやすくなったリスクを背負いつつ、中和器の交換も必要になることを考えると微妙だと思います。

もちろん全てを納得したうえでエコフィールを選択するのであれば問題ありませんが、営業は良い事しか言わないと思うので、ちゃんとデメリットを知った上で検討してみてください。

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