あなたは定期的にお風呂配管を洗浄・除菌していますか?
お風呂のお水を毎日交換しているという人でも、意外と疎かにしてしまいがちなのがお風呂配管のメンテナンスです。お風呂の配管は浴槽と違ってブラシなどで擦ることができないので、どうしても雑菌が繁殖しやすくなっています。
せっかく綺麗な浴槽に綺麗なお湯を落とし込んでも、追い炊きをする時には汚れたお風呂配管を通ってしまうわけで…。これでは何も意味がありません。そこで私たちの大きな味方となってくれるのがスクラビングバブルの配管洗浄剤「ジャバ」です。ただしこれには1つ穴用と2つ穴用が売られており、どっちを買っていいか分からないという人も多いんだとか。
そこで今回は、非常に分かりやすく「この記事を読んでいるあなたがジャバの1つ穴用と2つ穴用のどちらを買えばいいのか」をズバリご案内します。最後までぜひお付き合いください。
ジャバ 1つ穴用を選ぶべき人
一般的なお風呂(追い炊き機能あり)の場合は1つ穴用です。上記画像のような浴槽で、循環フィルターが1個だけ付いているタイプは1つ穴用を使用しましょう。基本的なユニットバス、追い炊き機能付きの給湯器を使用している場合は、ほとんどが1つ穴用の選択でOKです。
悩んでいる人の中には「このフィルターに2つ穴が空いているんだけど…」という人がいますが、ジャバの2つ穴用は別物です。循環フィルターには浴槽のお湯を吸う口と給湯器からのお湯を吐く口があり、この2つはセットという考えになります。
ジェットバスなどの場合だと穴が複数あって1つ2つどころじゃないと思いますが、このような場合でも1つ穴用でOKです。ちょっと難しい説明になってしまいますが、給湯器の循環ポンプの力でグルグル循環できるタイプは1つ穴用を使ってください。
どうしても不安だと言う方は、2つ穴用がどんなものかも後述しているので、そっちを確認して貰って消去法で考えてもらっても構いません。
ジャバ 2つ穴用を選ぶべき人
2つ穴用は基本的には「バランス釜、風呂釜」用だと思ってください。バランス釜というのは上記画像のような機械で、浴室に設置されているタイプの機械です。一般的に社宅などやアパートなどを始めとする、集合住宅に設置されていることが多いです。
このバランス釜にはお風呂を沸かす際に強制的に循環させるためのポンプがないので、配管を洗浄しようと思ったら手動で循環させてあげる必要があります。
実際に使用する場合は、上記画像のようなカタチで使用します。自分で片方の穴から洗浄剤が溶け込んだお湯を流し込み、手動による水圧を掛けながら洗浄剤を循環させるというカタチです。
一方で1つ穴用は浴槽にお湯をためてジャバを溶かし、追い炊きボタンを押すだけという手軽さなので、上記のように「自分で洗浄剤を溶かしたお湯を循環させる」というイメージがわかない場合は、ほぼ間違いなく1つ穴用と言っていいでしょう。
ジャバの使い方・注意点
ジャバの使い方は誰でも簡単
1つ穴用と2つ穴用でジャバを溶かしたお湯の循環方法に違いがありますが、どちらも「循環口の少し上くらいまで水(またはお湯)を貯め、ジャバを溶かして循環させる」という簡単作業です。
1つ穴用の場合は追い炊きボタンを押すだけでOKで、2つ穴用の場合は使用者自身でジャバを注入する必要があります。いあずれにしてもジャバの裏面に記載されている詳細を読めば、誰でも簡単に行える手軽さです。
ジャバを使用するお湯(または水)の温度に注意
1つ穴用:水かぬるま湯
2つ穴用:40℃前後のお湯
ジャバは40℃前後で最も殺菌効果・除菌効果を発揮してくれるので、どの温度で使用するかも重要です。2つ穴用は自分で手動で循環させるので、最初から40℃程度のお湯で使用するのが望ましいです。
1つ穴用は追い炊きボタンを押すことで給湯器が勝手に循環させてくれるわけですが、設定温度になると追い炊きは自動停止してしまいます。短い時間だと効果が薄い可能性があるので、少しでも追い炊き時間を長くするのがおすすめです。
1つ穴用ならお風呂の設定温度は42℃くらいにしておいて、水から始めるのがおすすめです。
入浴剤を使用後の残り湯には使用しない方が無難
配管洗浄用に新しい水を用意するとなると水道料金が気になるということで、入浴剤を使用した後の残り湯を使いたくなる人も少なくないと思います。入浴剤の成分と反応して有害なガスが発生するというようなことは無いようなのですが、入浴剤の種類によっては浴槽の内側に汚れを発生させるものがあるので注意が必要です。
私は残り湯にガンガン使用してそのような被害にあったことはありませんが、商品の注意書きにもしっかり記述されていることなので、できれば循環口の少し上の位置まで新しく水(またはお湯)を入れることをおすすめします。
配管洗浄剤の使用頻度は?
商品概要によると月に一回の使用を推奨しているようです。とは言いながらも、各家庭の給湯器を修理して回っている私からすると、毎月欠かさず配管洗浄を行っているという家庭はほとんどありません。
入浴する人数や普段の使い方(毎日お湯を交換しているか、入浴剤はどの程度の頻度で使用しているか)などによっても変わってくると思うので、個人的には「毎日入浴剤を使用しているなら月イチ、それ以外は2ヶ月か3ヶ月に1回くらい」でいいのではないかと思います。
適度に配管を洗浄してあげれば衛生的に使用することもできますし、配管内に汚れが溜まっていると熱効率が低下するので、それを防ぐことで結果的にガス代の節約にもなるでしょう。
お風呂の配管に汚れが蓄積することのリスク
レジオネラ菌による健康被害
お風呂に入る理由は清潔にするためなので、そのお風呂が汚ければ意味がないというのは最もなのですが、それ以上にレジオネラ菌による被害が懸念されます。この影響は子供やお年寄りにはとても顕著なものです。
循環式浴槽(追い炊き機能付き風呂・24 時間風呂など)を備え付けている場合は、レジオネラ症を予防するため、浴槽内に汚れやバイオフィルム(生物膜。細菌で形成される「ぬめり」。)が生じないよう定期的に洗浄等を行うなど、取扱説明書に従って維持管理しましょう。汚れや「ぬめり」を落としてレジオネラ属菌が増殖しやすい環境をなくすことが大切です。
厚生労働省 – レジオネラ症
このレジオネラ菌に対して老人ホームなどでは浴槽の衛生管理が徹底されていて、塩素による消毒などを行っているほどです。一般家庭において「これまでに一度も配管掃除をしたことがない」という人は注意しなければなりません。
残り湯を二日以上使用している場合は要注意
お風呂の水は人が入れば入るほど汚くなっていくというのは想像に容易いですが、菌が増えるのは入浴直後ではなく、それ以上に時間経過してからです。そのため「お風呂のお湯は二日以上使用している」という家庭の場合、特に追い炊き配管に対する衛生面での配慮が必要になります。
これが続くことでスカムやヘドロが配管内に繁殖し、さらに入浴剤なんかを使用しているとその成分がヘドロの栄養になったりもするため、市販されている配管洗浄剤だけでは対応できなくなる可能性も出てくるでしょう。
そうなると水圧をかけての配管洗浄と殺菌が必要となり、最低でも10000円以上の出費となってしまいます。配管洗浄は各給湯器メーカーも行っていますが、清掃業者の方がより専門的な洗浄をしてくれるでしょう。
最後に
以上がジャバの1つ穴用と2つ穴用の違いとなります。
説明文を読んでいるとややこしいことが書かれていますが、基本的には循環能力の有無で判断できます。そして大半の人は1つ穴になるでしょう。体を綺麗にするためのお風呂で「配管が雑菌まみれだった!」なんてことがあったら本末転倒なので、定期的に配管洗浄をしてみてください。
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