石油給湯器

石油給湯器におけるオーバーホールは全くの意味なし!

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よく「定期点検をしておけば安心だ」というお客さんがいますが、確かに5年以上が経過しているガス給湯器のオーバーホールは有益である場合が多く、多少のお金を出してでもやる価値はあります(価値がある場合が多い)。

一方で石油給湯器の場合は、オーバーホールの価値があるケースがガス給湯器の場合と比べて少なく、私個人の意見としては「石油給湯器のオーバーホールはやる価値がない」と思っています。

 

私はお客さんから依頼を受けて、実際に石油給湯器のオーバーホールを実施することがありますが、その多くのケースで「値段以上の価値はない」と感じていますし、私がユーザーなら絶対にやらないです。

今回は「なぜ石油給湯器のオーバーホールには、そこまで大きな効果が期待できないか」について、簡単に説明したいと思います。

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オーバーホールとは?

オーバーホールとは機器の分解点検修理のことです。必要に応じて部品を分解してお手入れをしたり、給湯器における1つ1つの機能を実際に点検する作業のことをオーバーホールと呼んでいます。

具体的には、入水フィルターの詰まりをブラシで取り除いたり、熱交換器の詰まりなどをコンプレッサーで除去したりという作業の他、各種機能点検をし、現時点で不具合が出ている箇所の部品交換などを提案することを指します。

 

給湯器の故障の中には「バーナーがおかしくなってから、燃焼状態がよくないまま使用していた期間のせいで、熱交換器にも詰まりが生じてしまった」などの二次被害があるケースも珍しくないため、そのような不具合の早期発見には適していると言っていいでしょう。

業者によっては「オーバーホールを実施してから一定期間内に不具合が発生した場合は、その際の修理について作業料と出張料をいただきません」としているところも。ちなみに当社の場合は、3ヶ月保証しています。

 

ちなみにここが重要なのですが、オーバーホールする場合はその時点で生じている不具合や明らかに劣化している部品などは見抜けるものの、これからどの部品が壊れるかを完璧に見抜くことは不可能です。

言葉を選ばずに言うと、仮に正常という判断を下したとしても「今は大丈夫だけど明日は分からない」という意味であり、それだとお客さんからすれば高いお金を払って点検してもらう意味がないので、こちらもリスクを背負って「〇ヶ月以内に故障したら値引きします」という妥協案を出しています。

 

なぜ石油給湯器のオーバーホールは意味が無いのか

入水フィルターはよほどのことがなければ詰まらない

例外を挙げたらキリがないのですが、確かに近所で水道管の工事があった場合や地下水を使用しているという場合は入水フィルターが詰まってしまう可能性があるものの、基本的には入水フィルターが詰まることはほとんど考えられません

しかも入水フィルターが詰まった場合の症状は、蛇口を全開にしているのにお湯の線が異常なまでに細くなった場合など、お客さん自身で気付くことができますし、取扱説明書にもその掃除方法が書いてあります。

 

フィルター部分にはOリングと呼ばれるゴムパッキンが付いていて、中には「自分でフィルターを掃除したら、しっかり元に戻したのに水が漏れてくるようになってしまった」というリスクこそあるものの、Oリングは同じサイズの物をホームセンターから買ってきてもいいですし、シールテープを巻けば水漏れは止められるでしょう。

つまり、オーバーホールの内容説明で大々的に掲げられている「入水フィルターの点検・清掃」というのは、大した作業じゃないということです。

 

煤詰まりは想像以上に厄介な症状

ガス給湯器も石油給湯器も、長年使用していると熱交換器やバーナー部には燃えカスが詰まることがあり、燃えカスが詰まると点火不具合に繋がったり、あるいは熱効率が落ちてしまうことが考えられます。

ガスを燃料とした燃えカスと石油を燃料とした場合の燃えカスは根本的に違うもので、同じように掃除したとしても石油給湯器の詰まりの方が遥かに厄介です。

 

熱交換器のオーバーホールは、基本的にコンプレッサーによる風圧で燃えカスを飛ばすことが多いのですが、ガス給湯器と比べて石油給湯器の方が格段に再発率が高く「1度煤詰まりを起こした熱交換器は、またすぐ詰まってしまう」と言わざるを得ません。

ガス給湯器の熱交換機詰まりは、コンプレッサーで徹底的に掃除してやればいくらかは改善しますが、石油給湯器の場合は徹底的に水洗いでもしない限りは、そこまで大きな効果は期待できないでしょう。

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水洗いでもすれば別ですが…

前項の最後の方にも書いたように、コンプレッサーで煤を飛ばすだけでなく、全部分解したうえで熱交換器を水洗いするのであれば高い効果が見込めますが、そこまでする業者は稀だと思います。

というのも、そこまでのオーバーホール作業を求められるのであれば、通常のオーバーホール料金では間に合わないからです。

 

例えば、オーバーホール作業料が15000円だったとしましょう。

お客さんからすれば「15000円も払ってるんだから、水洗いだろうが何だろうが徹底的にやりなさいよ」と思うかもしれませんが、15000円で熱交換器の水洗いまで求められるのは正直割りに合わないというのが本音です。

 

また水洗いをすると後処理が大変で、熱交換器が錆びないように水滴の除去なども徹底しないとならないですし、お客さんの家の前を汚すわけにもいかず、1日で作業を終わらせることも難しいです。

ここまでやるくらいなら、変に手を加えずに黙って部品を交換した方が手っ取り早いし、機器としても長持ちするというのが事実なんですよね。

もしオーバーホールに興味があるという人は、事前に作業内容について業者に説明を求めてみてください。コンプレッサーによる清掃はあっても、水洗いまでするという業者はほとんどないはずです。

 

意味があるとしたら故障の際に有利になるという1点

もし高い料金を払って石油給湯器のオーバーホールをしたとして、お金に見合うほどの意味があるとすれば「すぐに故障した際に強気に出られる」という1点だと思います。

さすがにオーバーホールして1ヶ月~2ヶ月くらいで故障されてしまうと、オーバーホールを実施した方もバツが悪いです。なので、部品代はともかく出張料や作業料は貰いにくくなります。

 

あとは部品代についても「こないだ高いお金を払って点検したのに、こうやってすぐ壊れるんじゃ意味ないじゃないか!」とまくし立てることで、それすらも無償にしてもらえるケースもあるかもしれません(モラルによりますが)。

ただし、多くの場合はオーバーホールの同意書の中に「現時点で壊れていない箇所が、すぐ壊れてしまう可能性などを完全に見抜くことはできません」という文言が書かれていると思うので、しっかり確認してみてください。それがなければチャンスかも(モラルによりますが)。

 

まとめ

ガス給湯器のオーバーホールは価値アリ

石油給湯器の場合はオーバーホールではなく、点検依頼をしよう

石油給湯器の場合はオーバーホールよりも料金が安くなる点検依頼の方がおすすめです。

こちらも点検後に故障されるとバツが悪いというメリットが得られますし、点検項目には熱交換器やフィルター詰まりの項目もあります。

石油給湯器の場合は、熱交換器が煤詰まりを起こしてしまった場合は、掃除してどうこうよりも交換した方が無難だと思いますし、もしも年数が経っているという場合は「使えるだけ使って、壊れてしまったら新しい給湯器に買い替える」くらいの選択肢を持ってもいいかもしれません。

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