給湯器が壊れた場合の10万円を超えるような高額修理の内容とは

普段よく買うような日用品ならまだしも、給湯器本体の価格相場を知っている一般の人というのは意外と少ないです。

新品の金額がわからないんですから、修理費用となるともっとわからないですよね。

 

そして給湯器というのはピンからキリまで種類があるので、一概に「〇〇円前後」ということを説明するのも難しく、販売業者や取付業者によっても価格相場に開きがあるのが実態です。

なので「これを修理すると10万円くらい掛かります」と言われてしまうと「ボッタくられているんじゃないか?」と考えてしまう人も。

そこで今回は、給湯器が壊れた場合の10万円を超えるような高額修理の内容について簡単に説明したいと思います。

目次

給湯器の修理料金の決まり方

部品代

作業工賃+出張料

その他

修理料金というのはメーカーによって基準が設けられていて、原則としてそれに則って算出されています。

部品代はもちろんメーカーが価格を決めて修理業者に売っているので、修理業者が部品代から値引くというのは基本的にはできません。

 

そして作業料についても修理業者が適当に決めているのではなく、例えば「水の通る部品は1点で〇〇円」「基盤などの電子部品は1点〇〇円」など、細かくメーカーに決められているんです。

そのため、修理業者の人に「なんとか安くお願いします…」というのは、なかなか筋違いのお願いとも言えるかもしれません。

 

そして「その他」の項目についてですが、これは「修理をするのに余計な仕事が増えるパターン」を指していて、分かりやすい部分で例えると「ボイラーの設置状況が悪くて、普段より作業が難航する場合」や「ボイラーを配管から外して修理しなければならない場合」などが挙げられます。

 

10万円を超える修理には大きく分けて3パターンある

本当に高額修理の場合

例えば熱交換器からの水漏れが原因で壊れてしまった場合、水が漏れている熱交換器だけを交換しても、水で濡れたバーナーは点火不良を起こしてしまうことが多いですし、基盤も機能しない場合があります。

もし熱交換器とバーナーと基盤を交換するとしたら、どんな機種でも10万円前後になるのではないかと思いますね。

機種によって部品代も異なるので一概には言えませんが、このケースだと部品代が3万+3万+2万で、作業料が2万~3万と言ったところでしょうか。

 

年数が経っている場合は、ある程度の経年劣化を考慮する

修理をしていてよく言われるのが「とりあえず今回悪い部分だけ直してほしい」ということです。

これは暗に「年数が経っててもう長くないのはわかってるから、今回は最低限の処置をしてもらって、次に壊れたら買い替えを検討します」というものなんですが、これが意外と厄介なんです。

 

というのも、これで最低限の修理をしてすぐ壊れてしまった場合に「この前、散々買い替えた方がいいって言われたのに修理しちゃったからねー」と認めてくれるお客さんばかりではありません。

「確かに最低限の修理とは言ったけど、こんなに早く壊れるんだったら買い替えてた」と言われ、後々のトラブルに発展するケースが非常に多いんです。

 

でもここで熱交換器、バーナー、基盤あたりを交換しておけば、万が一次にどこか故障してしまっても、そこまで高額修理になることはありませんし、お客さんは「1回目の修理よりも2回目の修理金額が高い方が納得しない」という傾向も強いので、後々のトラブルにならない防御策というケースもあります。

そのため、1回目は割と高く見積もるケースが多いですね。

買い替えさせたい(新しい機械を売りたい)場合

例えば新しい給湯器に買い替えさせたい場合は、修理金額を高く見積もるということもします。

というのは「修理で2万、買い替えは30万」だと多くの人は「とりあえず今回は修理で」という人が多いんですが、ここで「修理で12万、買い替えは30万」と言われると買い替えになびく人が多いからです。

 

基本的には前項の「後々のトラブルに対応できるように、怪しい部分は替えておく」に付随して行うことが多いですが、自社で修理を行わない取付業者(給湯器の取り付けはできるけど、修理はできないという水道屋や工務店など)は、こういう事をやっているとよく耳にします。

 

まとめ

年数が経過している場合は、普通に10万円前後の修理になることも珍しくない

本当に最低限の修理をするサービスマンはほとんどいない

明らかにボッタクリという修理をするメーカーサービスは無い…はず

以上のことから、修理見積が10万円を超えたからと言ってボッタクリというわけではありませんし、むしろ7年以上を経過している給湯器であれば10万円を超える高額修理も珍しいことではありません。

 

ただし「最低限の修理でいい」と言われて本当に最低限の修理で済ませるサービスマンはいないんじゃないかと思います。

ウチの会社の人間は、全員が新人時代にそれが原因で大きなトラブルになったのを経験しているので、何とかして納得してもらえるような説明をしているはずです。

 

どうしても「今悪いところだけでやってみたい」「運に任せたい」という場合は、修理の業者にそれを説明して「もし壊れても文句は言わないと一筆書くから」くらいに言えば、最低限の修理でやってもらえるかも。

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この記事を書いた人

給湯器や暖房機、ガスコンロ、IH、システムバス、システムキッチンなどなど、住宅設備を修理したり取付交換する仕事をしています。

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