灯油切れを起こした場合は灯油補充だけでなくエア(空気)抜きも必要

雪国住まいの人で給湯器だけでなくストーブや暖房機も石油機器だという人は、冬場に灯油を切らしてしまって大変な思いをしたという人もいるのではないでしょうか。

この記事を読んでいるあなたは、まさに今こそそういう状況かもしれませんね。

 

そんな時に勘違いしやすいのが「灯油を切らしてしまったから急いで補充したのに、給湯器がまったく動作しない」というものです。

実は灯油を完全に切らしてしまってから補給しても、配管の中には空気が溜まってしまうので、その空気を出さないことには燃焼機器は作動できないんです。

そこで今回は油配管のエア(空気)抜きについて書いていきたいと思います。

目次

エア(空気)抜きが必要な理由

普段はホームタンク~石油機器までの配管は灯油で満たされている状態です。

ホームタンクが空っぽになって石油機器が動かなくなってしまうと、ホームタンク~石油機器までの配管には大量の空気が入ってしまいます。

 

この状態でホームタンクに灯油を補充しても、石油機器までの配管には空気が溜まっているので、その空気を抜いてやらないと灯油がこないという状況になります。

これがエア抜きが必要な理由です。

 

エア抜きの仕方

現場状況によってどこでエア抜きするのがベストかは変わってくるので一概には言えませんが「オイルコック→灯油ホース→給湯器」という状況であれば、オイルコックを閉じた状態にしてからオイルホースを外し、そこでオイルコックを開けてコックから灯油が出てきたら元に戻すといいです。

やり方は色々ありますが、機械の入口付近かオイルコック周辺でエア抜きするのが1番簡単でリスクが少ないのではないかと思います。

機械の中でエア抜きしようとすると、万が一オイルセンサに灯油が付いたらE-800が出て給湯器が使えなくなってしまうので、できれば機械の外でエア抜きをするのが理想です。

 

灯油配達の人にお願いしてみるのもアリかも

現場状況が簡単にエア抜きできる状況であれば、灯油配達の人がエア抜きをしてくれるかもしれません。

ただし、よほど気の利く業者さんでもない限りは「頼まれていないことはしない」という業者がほとんどじゃないかと思います。

 

現場状況によってはエア抜きが簡単にできない可能性もありますし、なんなら「私の仕事は灯油を運ぶだけなので…」くらいの人もいるかも。

それでも頼んでみないとやってくれないケースが多いと思うので、ダメ元で頼んでみることをオススメします。

エア抜き料金はいくら?

メーカーを呼ぶと出張作業料で5000円~10000円です。

現場状況によっては「この作業で5000円~10000円は高いな…」と思うケースが多いように感じます。

私の場合は、もし灯油ホースが劣化して硬くなっているようであれば、一緒にオイルホースも交換して承ることが多いですね。

 

エア抜きしなくても使えるようにする裏技

エア抜きするのが理想ですが、最悪「エア抜きしなくても使えるようにする裏技」というのがあります。

それは「普段から使っているようにして給湯器を作動させ、エラーが出たらリモコンの電源を入り切りして何度も動かす」というだけです。

給湯器とホームタンクの距離にもよりますが、いずれは給湯器内の電磁ポンプが灯油を引っ張ってきてくれるので、そのうち動くようになります。

 

ガチガチというかバチバチというか、普段は聞かないような高い音が出て怖く感じるかもしれませんが、それはポンプが油を噴出させようとしている音で、そこに油が無くて空気が入り込んでいる状況だから鳴っている音です。

できればエア抜きするのが1番安全で機械に負担を掛けなくて済むのですが、私自身も現場状況によってはこの方法でエア抜きすることもあります。

しかし給湯器にはあまり良いことではないので、やるときは自己責任でお願いします。

 

まとめ

灯油を切らした場合は、灯油を補充しただけでは復帰しない

エア抜きは限りなく機器に近い所で行うのがベスト

最終手段は何度も機械を動作させる

給湯器の種類によっては機器の外装部分にストレーナが付いている物もあるので、そこでエア抜きで切れば楽なのですが、そのストレーナは機器内部に付いていることも。

機器の中でエア抜きするとオイルセンサの存在が怖いので、実際にエア抜きをする場合は機器の外で行うようにしてください。

そしてもう二度と灯油を切らさないように心掛けましょう。

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この記事を書いた人

給湯器や暖房機、ガスコンロ、IH、システムバス、システムキッチンなどなど、住宅設備を修理したり取付交換する仕事をしています。

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