お湯がちょろちょろしか出ないという場合にチェックしたいこと

給湯器の不具合には色々な種類がありますが、今回取り上げるのは「湯量・出湯量に関する不具合」です。

節約、節水を心掛けているという人であれば「蛇口は全開にしない」という人もいらっしゃると思います。

しかし、何らかの原因で「蛇口を全開にしても全然お湯(水)が出てこない」というケースもあるんです。

今回は「お湯がちょろちょろしか出ないという場合にチェックしたいこと」というテーマで話を進めていきたいと思います。

目次

お湯がちょろちょろしか出ない時にまず確認すべきこと

「お湯側の蛇口を全開にしたのに、ちょろちょろしかお湯がでない」という場合に、まず確認して欲しいのは「他の場所のお湯も同様の症状なのか/水側は問題ないのか」という2点です。

 

もし「ちょろちょろになるのは洗面所だけで、台所やお風呂場は問題なし」というのであれば、給湯器ではなく洗面所の水栓が怪しくなってきます。

同様の理由で、もし水側もちょろちょろしか出ないというのであれば、給湯器ではなく入水そのものに問題があると言えるでしょう。

 

このような症状が出た場合は、まず「お家全体でそういう症状になっていないかどうか」を確認してみてください。

便宜上、お湯の蛇口を開けた時に出てくる液体を「お湯」と表現していますが、あまりにもちょろちょろの少ない流量だと給湯器が動かないこともあるので、お湯の蛇口を開けても水しかでないということも考えられます。

 

冬場の凍結は要注意

寒い地域に住んでらっしゃる方の冬時期は、どこの蛇口がちょろちょろであっても常に凍結の可能性は捨てきれません。

例えば「水側はちゃんと出るけど、お湯側の蛇口はちょろちょろしか出ない」という場合、もちろん給湯器関連の不具合である可能性もありますが、お湯側の配管だけが凍結しているという可能性も考えられます。

 

一般的に「お湯が通る蛇口よりも水が通っている蛇口の方が凍りやすい」というイメージがあると思いますが、意外とそうでもなかったりするので、雪国の冬の場合に関しては真っ先に凍結の可能性も疑ってみてください。

 

シチュエーション別対処法

家全体の水&お湯がちょろちょろしか出ない

お湯だけではなく水もちょろちょろしか出ないのであれば、給湯器に原因があるというケースは考えにくいです。

更にそれが特定の蛇口だけでなく、お家全体で巻き起こっているトラブルだとすれば、真っ先に怪しくなってくるのは「水道メーター等の不具合/近所で配管工事/水漏れ」などが怪しくなってきます。

 

一軒家にお住まいで、お家の外のお庭などに水栓があるなら、そこをチェックしてみてください。

そこは正常なら、メーターは正常&お家に入るまでの配管にトラブルの可能性があるというカタチになります。

そこもダメなら、水道メーターや水道メーターに来る前に問題がある可能性が高く、自分のお家以外で不具合が起きている可能性も出てくるでしょう。

この場合は、給湯器メーカーに修理依頼をするのではなく水道屋に修理依頼をするか、水道局に問い合わせてみるのも1つです。

 

特定の蛇口でちょろちょろしか出ない

「台所やお風呂場はちゃんと出るんだけど、洗面所だけがちょろちょろしか出ない」という場合、洗面所の水栓が怪しくなってきます。

というのも、もし給湯器が悪ければ、全てのお湯が出る蛇口で同様の不具合が生じる可能性が高いからです。

 

水栓に原因がある場合は、お湯側だけがおかしいケースもありますし、お湯も水も両方がおかしいというケースも考えられます。

いずれにしても「特定の箇所だけがちょろちょろしか出ない」というのであれば、恐らく水栓のフィルター詰まりやカートリッジ不具合など、水栓内の部品が怪しくなってくるので、この場合は水栓のメーカーや水道屋さんに依頼をするのがいいでしょう。

 

家の中のお湯の蛇口全てがちょろちょろしか出ない

「水の蛇口は大丈夫だけど、洗面所も台所もお風呂場もお湯側は全滅」という場合は、凍結の可能性を除けば給湯器側に問題があると考えて間違いないでしょう。

「お湯側の回路から大量に水漏れしているせいで、蛇口での流量が確保できない」という可能性さえ否定できれば、十中八九は給湯器本体に原因があると思われます。

 

ありがちな部分でいったら「給湯器の入水フィルターの詰まり」ですね。フィルターはお客さん自身で掃除することも可能で、そのやり方は取扱説明書に記載されていると思います。

フィルターではなくストレーナーと表記されている可能性もあるので、注意してください。

 

上記画像で言えば、赤丸で囲んだ部分にあるのが入水フィルターのある箇所です。

水抜き栓とフィルターが一体型になっている部品もあれば、水抜き栓だけ外せてフィルターは内部に残ったままというケースも多々あるので、ご自身で作業する場合は注意深く観察してみてください。

 

ちなみにここを開けるだけだと、給湯器内に残っている水がガバガバ出てくることになるので、事前に入水をしっかり止め、どこかの蛇口を開けて給湯器内のお湯を抜いてから作業することを強くおすすめします。

ここに赤さびなんかが詰まっている場合は、お家の中のお湯側だけがちょろちょろしか出ないという症状になりやすいです。

 

ちなみに入水フィルターに問題が無ければ、給湯器の中で流量を調整している部品の不具合などが怪しくなってきます。

もし水メカ1点の故障なら修理費用は20000円くらいで、フィルター掃除を修理業者にやってもらうと10000円くらいです。

熱交換器の詰まりとなると高額修理になりますが、私の経験上、流量が足りないという症状で熱交換器が詰まっていたというほどの大きい修理になったことはありません。

 

まとめ

蛇口からちょろちょろしか出ないという場合は、他の蛇口でも同様の症状なのかどうかを確認すること

症状によって修理を依頼する業者が変わってくるのに注意

お客さんの中には「キッチンのお湯が出ない=給湯器の修理業者に依頼」とリンクしてしまう人も非常に多いのですが、実際に話を聞いてみると「洗面所のお湯は正常に出る」というケースも少なくありません。

そのような場合は、給湯器が故障している可能性よりも、キッチンの蛇口(水栓)がおかしい可能性が高いと思いませんか?

 

もし給湯器がリンナイ製で、リンナイの業者を手配したのに水栓がTOTOとかだったら、無駄に出張料だけ掛かってしまうということにもなりかねません。

ちょろちょろしか出ないという不具合は、冷静になって考えればどこに不具合があるかは簡単に判断できるケースも多いので、不具合が起きた際はまず冷静になって考えてみてください。

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この記事を書いた人

給湯器や暖房機、ガスコンロ、IH、システムバス、システムキッチンなどなど、住宅設備を修理したり取付交換する仕事をしています。

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