給湯器が全然動かない&電源は入っているのに燃焼ランプがつかない場合は水量センサが怪しい!

給湯器が故障してしまった際に「リモコンが付かない」とか「エラーが出ない」という症状なら分かりやすい故障なのですが、中には「電源は入るんだけど、エラーは出ないしお湯は一向に出てこない」という症状もあります。

この場合は、水量センサと呼ばれる部品の不具合である可能性が高いです。水量センサが動作していないのだとすれば、基本的にはお客様自身で直すことはできないので、早急に修理することをおすすめします。

今回は「給湯器が全然動かない&電源は入っているのに燃焼ランプがつかない」という症状の時に給湯器内部で起こっていることについて解説していきたいと思います。

目次

まず始めにチェックしたいこと

給湯器のリモコンの電源は入っているか

さすがに電源を付けずに使用して「お湯が出ない!故障した!」と騒ぐ人は少ないですが、全くいないわけではありませんので…。

そして別の症状で「入れた電源が勝手に落ちている」という症状も考えられますから、まずは給湯器リモコンの電源が入っているかどうかを確認してください。

 

燃焼ランプが付かないだけで燃焼していることも

多くの人は「あれ?おかしいな?」と感じるまでにある程度の時間が掛かると思うので、よほどお湯になるまで時間が掛かるというお家以外の場合であれば、このケースは考えにくいのですが…。

一応、燃焼ランプの表示部分だけの不具合で「実際には給湯器が動いている」というケースもあります。この場合は単純にリモコンの液晶部分の不具合である可能性が高く、これであれば別に修理しなくても問題ありません。

もし台所とお風呂場など複数のリモコンが設置されている場合は、もう片方のリモコンも確認してみてください。このケースであれば、片方だけの燃焼ランプがつかないという症状になるはずです。

 

本当にエラーが出ていないかどうか

給湯器の種類によっては、エラーが出るまでに時間が掛かる機種もあります。

燃焼不具合系統のエラーが出るタイミングは「何度か点火動作に入って、それでも点火できなかった時」です。1回やってダメだったからと言って、すぐにエラーを出しているわけではありません。

 

3回やってダメならエラーを出す機種もあれば、7回くらいやってダメな時にエラーを出す機種など様々です。

もしかすると「もう少し待っていたら、然るべきエラーを出す可能性」もありますので、できれば蛇口を開けて1分くらいはお湯を出しっぱなしにしてみてください。

※これでエラーが出ればエラー内容の不具合となり、エラーが出なければ水量センサが怪しいとなります。エラーが出た場合は、こちらからエラーの内容をご確認ください(ノーリツ製のエラーコードですが、メーカーが違っても大体同じです)。

参考ノーリツ製の給湯器・ボイラー・暖房機のエラーコード一覧まとめ

 

出湯量は少なくないか

水量センサというは、給湯器の中に付いている「水の流れを検知するセンサー」です。これはある程度の勢いのある水流でないと反応しないような作りになっています。

節水を心掛けているお家であれば、蛇口の手前で出湯量や水量を絞っているケースもありますし、最近のエコタイプの給湯器であれば「給湯器側で自動的に節水してくれるようになるエコボタンやエコ機能」を持つ機種も多いので、これらによって過剰に水量が抑えられているせいで動作していないだけかもしれません。

 

いつもと比べて湯量が細い(出湯量が少ない)場合は「蛇口を全開にしていない」「給湯器内の湯量を絞る部品が故障している」「入水フィルターが詰まっている」などの可能性が考えられ、入水フィルターに原因がある場合ならお客様での対応も可能です。

フィルターの掃除方法は各種取扱説明書記載されているかと思いますが、入水フィルター付近は樹脂部品の場合もあれば金属部品の場合もあります。樹脂なら素手で開けられなかった時に工具を使って破損させないように、金属なら工具を使っても簡単に開かない可能性もあるので注意してください。

 

水量センサが悪いだけならお風呂は動作する

「蛇口を開けても給湯器がうんともすんとも言わない…」という場合は、多くのお客さんは絶望を感じてしまうと思います。一刻も早く修理してもらいたいのに、修理業者の都合によって翌日以降の修理になってしまうことも考えられるでしょう。

ちなみに水量センサに問題があって動作しないだけなら、お風呂機能の追い炊きは正常に使えます。浴槽に水を貯めてもらい、そこで追い炊きをすればお風呂に入ることは可能なので、これでだいぶ助かるのではないでしょうか。

お客さんの中には「給湯が動かないからもうだめだと思って、お風呂が動くなんて考えもしなかった」という人も多いので、このような症状の時はぜひとも試してみてください。

 

水量センサを修理した場合の修理費用について

水量センサは比較的安い部品となります。機種によって前後しますが、部品代そのものは5000円以内の物が大半です。

これを交換する場合は水漏れ防止のパッキン、作業料、出張料などが加算されて20000円以内の修理になると思います。

ちなみに「赤さびなどが詰まって動作していない」という場合であれば、水量センサの分解掃除で改善する場合もあり、この場合なら10000円以内での調整修理が可能です。

 

最後に

水量センサの不具合そのものは大したことがないのですが、お客さんにとっては給湯機能がまったく動かなくなってしまうので、大きな不具合のように感じてしまうと思います。

しかし上の方にも書いたように追い炊き機能が使えるので、ふろ機能が付いている給湯器を使用している場合はぜひ試してみてください(給湯のみの給湯器の場合は、一刻も早く修理することをおすすめします)。

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この記事を書いた人

給湯器や暖房機、ガスコンロ、IH、システムバス、システムキッチンなどなど、住宅設備を修理したり取付交換する仕事をしています。

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