ガス給湯器を使用していて、急にエラーが出てお湯が作れなくなったらドキッとしますよね?
給湯器がエラーを出す理由は実に様々ですが、中には「説明書さえ読んでいれば、お客さん側で簡単に対応できた」というケースも少なくありません。
そこで今回は、機械の故障ももちろん多いのですが、ちょっとしたことが原因でも起こりやすいエラー「E-111とE-121」の際は、給気フィルターのチェックをして欲しいというテーマで、話を進めていきたいと思います。
E-111、E-121とは?
E-111というのは初期炎非検知、E-121というのは途中失火のエラーです。
簡単に言うと「最初の点火がうまくいかないのがE-111、火が付いた後で何かしらの原因で火が消えてしまうのがE-121」です。
もちろん「点火装置の不具合」など、機械に原因があって着火できないというケースがほとんどとなっています。
バーナーに不具合があったり、燃料を送る電磁弁に不具合があったりして、正常に点火できないというケースの方が断然多いわけですが、中には「ここさえチェックしていれば、業者なんか呼ばずに済んでた」というケースが多いのも事実です。
基本的なミスでよくあるのが「燃料不備」ですね。
ガスがメーターで遮断されていると聞けば、多くの人は「そりゃボイラーが動くわけないよね」とお気づきになるのではないでしょうか。
あとは煙突が閉塞されていて酸欠になってしまう場合なんかだと、途中失火の原因にもなってしまいます。
参考ノーリツ製ボイラー(給湯器、暖房機)のエラー110、111、113について
燃料がOKならフィルターをチェック!!
まず第一にチェックしたいのは燃料です。
そこに問題が無ければ、次は給気フィルターをチェックしてみてください。
この給気フィルター、搭載されている機種とそうでない機種があるのですが、搭載されている場合は「給気フィルターが目詰まりしていて、酸素不足になってE-121」というケースがあります。
ただし一般家庭の洗面所に設置されていて、フィルター詰まりが原因でエラーに繋がるほどの重大な問題に発展するケースは極めて少なく、業務用のボイラー(厨房設置)とかペットを飼っている家ご家庭で初めてその可能性が出てくるかなぁという程度です。
フィルターの汚れ
上記画像をご覧ください。
これは私が住んでいるアパートの給湯器に付いている給気フィルターです。
私が入居してから、少なくとも4年間に渡って1度も掃除していないので、綿埃のようなものがびっしり詰まっているのがお分かりになるでしょう。
一部の目詰まりしていない部分と比べたら一目瞭然ですね。
ちなみにこれは明らかに手入れ不足なわけですが、この程度の汚れではエラーが出るとは考えにくく、私の場合でも実際にエラーは出ていません。
ただしこのように注意書きもされていますので、毎月というのは言いすぎな気もしますが、半年に1回程度は掃除するのが無難なのかなぁとも思います。
フィルターは水洗いOKです。古い歯ブラシなどで軽く擦ってやるだけでも十分綺麗になりますが、気になる人は水洗いをしてもかまいません。
ただしフィルターをセッティングする場合は、フィルターを完全に乾かしてから装着すること、そしてしっかりとセットすることが重要です。
今の機械は、フィルターがちゃんと装着されていないと動作しないという機種が多いので、完全にはまっていないとエラーを出す恐れがあります。
厨房機器は要注意
例えば飲食店を経営してらっしゃる方で、厨房にガス給湯器が設置されているという場合は、このフィルター汚れによってエラーが出ているというケースが、一般家庭と比べて一気に高くなります。
それは油汚れによって目詰まりが酷くなるというケースが多いためですが、このような現場に行くと飲食店のプライドからなのか「結構な頻度で掃除してるんですけどね」と言われることが多いです。
しかし実際に私が訪問して、フィルターを掃除しただけで復帰するケースは多く、お互い気まずくなるというケースも多々あります。
厨房と一口に言っても、うどん屋なのか中華料理屋なのか等で状況は大きく変わってくるでしょうが、厨房設置の場合は営業時間終了後に毎日掃除するというくらいでもいいかもしれません。
ちなみに一般家庭の場合は、洗面所に取り付けられているならそこまで気にする必要もないかと思いますが、犬や猫などの毛の抜けるペットを飼っているというご家庭の場合は、毛詰まりを警戒してください。
まとめ
E-111、E-121が出たら、まずは燃料チェック
燃料が問題なければ給気フィルターをチェック
給気フィルターはしっかりと装着すること
初歩的な部分でエラーを出してしまい、修理業者を手配した際に「これ、フィルター汚れてるだけですね」なんて言われてしまうと、良かったような悪かったような…。
なんか恥ずかしさもあって、ちょっと複雑な空気になってしまうと思いませんか?
厨房などで使用している業務用ボイラーの場合は、この手の不具合が非常に多いです。
一般家庭において「給気フィルターにゴミ詰まりをしているせいでエラーを出している」というケースはほとんどありませんが、機器寿命などにも全く影響がないとは言い切れないので、気が付いたら掃除してみてください。
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