貯湯タイプの石油給湯器を使用している人の中で、給湯器本体の側面から出ているホースからの水漏れに悩んでいる人はいませんか?
ここにはホッパーと呼ばれる樹脂製のパーツが付いていて、そのホッパーは排水に接続されていると思います。ある時、水が流れるような音に気付き、給湯器を見てみたらここから水が流れていたのを発見したというお客さんを今まで何人も見てきました。
今回はそのホッパーからの水漏れに焦点を当てて、考えられる不具合の内容について説明したいと思います。
燃焼中は水が出てくるのが正常
勘違いしないで欲しいのは、機器が燃焼している最中は水(お湯)が出てくるのが正常という点です。
私は新しい機器を取り付けた際にもれなく説明するように心掛けているのですが、設備屋などの業者にとってはここからお湯が逃げてくるのは当たり前のことすぎて、お客さんへの説明を忘れているというケースも少なくありません。
仕組みとしては、水は温められると膨張するので、熱交換器を満たしていた水が膨張することで逃げ道を失ってしまったのでは破裂事故に繋がってしまいますから、それを防ぐために安全弁という部品が設けられていて、そこから膨張したお湯を逃がしているという仕組みです。
運転していない時に水が出てくるのは不具合
上にも書いたように、機器が稼働している時はそこからお湯が逃げてくるのが正常であり、このページで問題視しているのは「運転スイッチを切っているのに水がちょろちょろ出てくる場合」となります。
ただし問題なのは、このケースだとまだ給湯器が悪いのかどうかの判断が付かないという点です。給湯器が悪いのであればメーカーに修理依頼をするべきですし、それ以外に不具合があるのであればメーカーを呼ぶと出張点検料を取られてしまいます。
ではどおこを見て判断すればよいのでしょうか。以下で詳しく解説していきます。
給湯器が悪いのかどうかの判断方法
給湯器の入水バルブを閉じてみる
給湯器に水が入っていく給水配管にバルブが付いているのであれば、それを閉じてみましょう。ホッパーからの水が止まるのであれば給湯器の不具合の可能性が非常に高く、それでも止まらないのであれば給湯器以外の不具合の可能性が高いです。
ただし、ごくまれに「入水バルブが壊れていて止水できなかっただけ」というパターンがあるので、入水バルブは正常に動作しているという前提になります。
給湯器に原因がある場合
入水バルブを閉じて水が止まった場合は給湯器に原因がある(ことが多い)のですが、その場合は十中八九安全弁に不具合があります。安全弁とは圧力がかかった時に圧力を逃がすという役割を持っているのですが、故障すると圧力がかかっていない時にも動作することが多いです。
あとは減圧弁に不具合がある場合も同様の症状が起きることが多く、この段階でどちらかに原因があるとハッキリしたとしても、交換しなかった方がすぐに悪くなってしまう可能性が高いので、両方一緒に交換することも珍しくありません。
給湯器外に原因がある場合
入水バルブを閉じても水が止まらなかった場合、これはどこかの水栓から水が逆流してきていることを意味します。
お家の中の水栓すべてに止水栓が付いているというのであれば、1つずつ潰していけばどこかで水が止まる水栓が出てくるでしょう。私の経験上多いのは、洗濯機水栓かお風呂のシャワー水栓です。
まとめ
- ホッパーからの水漏れは、給湯器の電源が入っていなくても出てくるかどうかを確認する
- 入水バルブを閉じて、水が止まればメーカーに修理依頼しよう
このホッパーからの水漏れというのは少し厄介な内容で、何が悪くて何が正常なのかすらも一般の人にはちんぷんかんぷんだったりします。
修理依頼してしまうと正常だったとしても出張点検料が発生してしまいますし、故障じゃなくて良かったのか悪かったのか、なんだか微妙になってしまいますよね。
とりあえず、動いている時にお湯が逃げてくるのは正常です!
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