「家のことで困ったら何でもハウスメーカーに頼る」という人は力やお金のある人か情報弱者だ

持ち家の給湯器やガスコンロなどが壊れた時に「とりあえずハウスメーカーに状況を説明する」という人は少なくありません。

個人的にはこういうお客さんを見ると「よほど賢い人か、よほどの馬鹿のどっちか」だと思っていて、私の経験上から言うと圧倒的に後者の方が多いです。

恐らくそんな人は、このページにも辿り着かないと思うので言っても無駄だと思いますが、ここでは「家のことで困ったら何でもハウスメーカーに頼る」ということのメリットやデメリットについて書いていきたいと思います。

目次

なぜ給湯器が壊れてハウスメーカーに依頼するの?

私の実家も某有名ハウスメーカーに依頼して(私の父親が)建てた家ですが、築30年ほどになります。これまでに給湯器が壊れたりガスコンロが壊れたりトイレが壊れたり…色んな物が壊れてきましたが、ハウスメーカーを頼ったことはありません。

というのは、給湯器には給湯器のメーカーがあるし、ガスコンロにはガスコンロのメーカーがあるので、そのメーカーに聞くのが当たり前だと思っていたからです。「床が抜けた」とか「屋根が壊れた」とかなら、ハウスメーカーに連絡するのもわかりますけどね。

恐らく多くの人は「どこに連絡したらいいのかわからない」という情報弱者なのではないかと思います。もしくは「色んな不動産を持っていて、その全てをハウスメーカーに頼んだもんだから色々な面で優遇されている」という力のある人や、身内が働いているから懇意にしているというパターンでしょう。

他にも細かい理由はいくらでも出てくるとは思いますが、圧倒的に多いのは「どこに連絡したらいいのかわからない」「どうすればいいのか調べるのが面倒くさい」という人ではないかと思います。

 

ハウスメーカーに依頼することのメリット

  • 表面上はすごく親身になって対応してくれる
  • 自分で何も調べたりしなくても全部やってくれる
  • メーカーと揉めた時の強い味方

もちろんメリットもあります。給湯器が壊れて「メーカーの連絡先がわからない」となったら、自分で調べなくてはなりません。「説明書には載ってるんだろうけど、説明書がどこにあるかわからない!」という流れでハウスメーカーに電話する人もいるでしょう。

家を買うとなると金額が桁違いですから、さすがに「どこで家を建てたか」「その担当者の名前と連絡先」くらいは覚えてる人が多いでしょうし、名刺なんかも大事に保管しているという人も多いです。そういう流れでハウスメーカーを頼るという人は情報弱者と言えます。

まぁハウスメーカーからしたら何千万というお金を落としてくれたお客さんですし、よほどのことが無い限りは邪険にしたりはしません。あまりにも無茶を言い続けるとハウスメーカーも「あの客とは縁を切りたい」となるでしょうが、よほどのことが無ければ親身になって対応してくれるはずです。

そしてメーカーと揉めた場合、ハウスメーカー経由で依頼しているとすごく頼もしい存在になります。ハウスメーカーと各種住宅設備メーカーではハウスメーカーの方が圧倒的に立場が上なので、多くの場合で「もうお前のとこの給湯器使わねぇ」というように強く出れば、メーカーが「いやいや、そんなことは言わないでくださいよぉ」となることが多いです。

それを知っていてハウスメーカーに一任しているという人は、非常に賢い人ですね。

ハウスメーカーに依頼することのデメリット

  • 中間マージンを取られることがある
  • 修理するのに日数が余計にかかることがある

仮に給湯器が壊れたとして、そこでハウスメーカーを頼ると「通常よりも割増料金になって、直るまでの日数もかかることがある」というのが主なデメリットです。

「どこに連絡すればいいのかわからない」という人も、修理料金に1万円乗っかると聞かされたら、重い腰を上げて給湯器のメーカーを調べるという人が多いのではないでしょうか。

料金については単純に水増し請求している所が多いです。もし修理業者を呼ぶ前にハウスメーカーの人間が現場を見に来ているのであれば、その分の出張料などが上乗せされています。

あとは、本来なら1日で直るはずの修理が2~3日かかるということも珍しくありません。こういう場合の多くは「私のような修理業者がハウスメーカーに説明する→ハウスメーカーがお客さんに説明する」という2段階になるので、スムーズに修理を進めることができないことがあります。

ハウスメーカーは平日休みのところが多いですし、営業日でも担当者と連絡が付かないことも多いので、スムーズに修理に移行できないというのは我々修理業者にとってもお客さんにとっても大きなデメリットだと思います。

 

賢いやり方

個人的に賢いと思うやり方は、修理などはメーカーに直接依頼して中間マージンを取られないようにし、もしそのメーカーの対応に納得できないようなことがあればハウスメーカーを巻き込むというやり方です。

「給湯器が壊れてメーカーを呼んだんだけど、まだ5年しか使ってないのに10万円近い額の修理になるって言われて困ってるんです。なんでこんなメーカーの給湯器を選定したんですか?」

くらいに言っておけば、多くのハウスメーカーは頼もしい味方になってくれるのではないかと思います。こんな感じで本来10万円かかる修理が半額以下、場合によっては全額メーカー負担となった現場は数えきれません。

 

まとめ

  • ハウスメーカーに依頼するのは手数料を取られて当たり前
  • 味方に付ければ非常に頼もしい存在なので上手に付き合っていこう

5万円の修理で、実際は4万円のところをハウスメーカーが1万円多く取っているなんて事例は腐るほどあります。

でもハウスメーカーもボランティアではないので、お客さんの代わりにメーカーに修理依頼をしたり、実際に現場を見に行ったりなどで手数料が発生するわけです。自分で面倒だからといって丸投げしておいて、後で料金のことで文句を言うのはちょっと違うんじゃないかなぁとも思います。

「少しくらい料金高くなってもいいから全部任せる」というお金持ちの人はハウスメーカーに一任しておけば窓口も1つですしオススメです。それ以外の人は何でもかんでも頼るのではなく、少しくらいは自分で調べたりして、ハウスメーカーと上手に付き合っていくことをオススメします。

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この記事を書いた人

給湯器や暖房機、ガスコンロ、IH、システムバス、システムキッチンなどなど、住宅設備を修理したり取付交換する仕事をしています。

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